市職員研修のひとつ「市民協働研修」は2015年度に始まりまる5年が経ちました。「市民協働研修」は二本立て。「講座研修」と「体験研修」です。 「講座研修」は職員と市民活動団体が ともに市民活動に対する理解を深めるための講義の聴講とワークショップを行い、 「体験研修」は職員が市民活動に参加し活動を実体験します。 企画運営は市担当部署と協働事業推進部会が行っています。 なお、現時点ではコロナ禍の影響で令和2年度(2020年度)の実施は未定です。
過去この「体験研修」に参加した市職員の感想には 「地域の人々と触れ合う貴重で有意義な時間だった」、 「市民の方たちの思いや熱意が知られてよかった」、 「市民の草の根の活動がこの街を支えていると実感した」 (運営会議たより33号)など市民活動を率直に評価する声が寄せられています。 鎌倉の随所で暮らす住民が、その地域が持つ特有の課題解決に知恵を出し 工夫して取り組む姿に接した感想です。また、 「この素晴らしい活動に市としていかに若者を参加させるか考えないといけない」、 「このような一日体験を、市が市民を対象に企画し開催できないか」 (同上)など職員の市への提案もありました。
鎌倉市役所で働く職員が、「市民協働研修」を通じて、 住民のバイタリティ溢れる活動に肌で触れ肌で感じることは、 地域や住民をより深く認識する好機のみならず その体験から地域への親近感が生まれ 住民との意思疎通がより円滑になるように思います。
以下に過去5年間の「体験研修」の参加団体と参加者数を一覧表にしました。 加えて2019年度実施した「体験研修」の取材記事を掲載します。
市民協働研修(体験研修) 参加団体及び参加者数一覧令和元年度 (2019年度) |
(計11団体 18名)
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平成30年度 (2018年度) |
(計10団体 49名)
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平成29年度 (2017年度) |
(計11団体 45名)
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平成28年度 (2016年度) |
(7団体 計59名)
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平成27年度 (2015年度) |
(5団体 計46名)
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注)年度毎“参加者数”は全員若手職員(大多数が入庁5年以内)
「傾聴かまくら」は、在宅で一人ぼっちの方や高齢者施設などでお話し相手を望む方などを対象に、 彼らに寄り添い、話し相手を務める「心のふれあいボランティア」です。 今日は、月一回の会員による定例会。20名が集合し、傾聴のスキルアップを目指します。 この集まりに市職員2名が参加しました。
まずは3人でチームを作りロールプレイを行います。 相手の反応を感知し適切に応対できるスキルを磨きます。 市職員もこのロールプレイの一員に加わります。 高齢者は一様ではありません。その応対は様々です。 ロールプレイ終了後、互いがボランティア活動での実体験を披露し、 他者がその経験を自分の活動に生かすための話合いが続きます。
ある会員の体験談。心を打たれました。「90半ばの婦人、面談の初めは無関心、 一緒にテレビを見て小一時間、帰りぎわ、手を握って離さない。 これが、「寄り添う」ということ、傾聴だと気づかされた」。 ある会員の発言も印象に残ります。「高齢者の誰にも、光り輝き、 誇りに満ちた人生があったはず。傾聴で、その時を思い出させ、話の主役になってもらう。 結果、生きている喜び、輝きを取り戻す」。
寄り添い、傾聴することで、温かい交流が生まれ、 高齢者に安心感と生きる力を与えます。地元の高齢者に関心を持ち、 手を差し伸べる活動は、高齢化社会での住みよく暮らしやすい街づくりに欠かせないものに思えます。
終了間際、感想を求められた二人の職員は、「このような活動を初めて知った」。「良い体験をした」。 「孤独の解決は難しいが、皆様が高齢者の支えになっていることが分かった。 この活動を若い人にも知ってほしい」など述べ2時間の研修を終えました。
「山崎・谷戸の会」は、この「市民協働研修」が始まった2015年以来毎年職員を受け容れている団体です。 2004年鎌倉中央公園の全面開園に合わせて設立されました。 本日の指導役・事務局長の黒川さんによると、現在、主に休日は田んぼ班、畑班などの7つの班が分かれて活動。 平日は近隣の小中学校の体験学習が頻繁にありこれらが活動の柱になっている。
課題は継続。立上げ時も大変ですが後継者づくりなど継続のエネルギーも並大抵ではないとのことです。 今日は水曜日。生態系保存班が、カエルの卵の観察と保存を目的に10数名が田んぼに入って作業をしています。 研修生2名は、そのリーダーの久保さんから今日の具体的な指示を受けます。
作業はやぶ刈と後片付け。2mほどに育った竹の先1mを刈込、頭を揃えます。 竹の根の上に巣作りするカヤネズミの巣を破損しないよう根こそぎ刈るのを控えているそうです。 カヤネズミはネズミの中で最小の種類だそうです。
足元が不安定でも研修生は熱心に身体を動かし作業を進めます。刈り取った竹を集め、 決められた場所にリヤカーを使って運びます。 取材者も作業に加わります。僅か1時間強の作業でもじっとりと汗をかきました。 好天に恵まれたことも幸いして気持ちは至ってさわやかです。
作業を終えた研修生の感想です。 「鎌倉は自然に恵まれているとよく聞く。皆様方の努力があってこそ鎌倉の自然が守られていると強く感じた。 素晴らしい活動だ。職員として今後このような活動に関わっていきたい」。 「機械を使わず、手作業でみどりを、自然を守っていることに感動した」。
以上、2020年1月から2月にかけて実施した「体験研修」 (受入団体11団体/参加者数18名)のうち3団体の研修内容を取材報告します。
年度別協働事業実施一覧(令和2年度~平成28年度)
◇令和2年度 3件(団体提案3件)
令和2年度実施予定の以下3件は、 コロナ禍により令和3年度に実施できるよう調整中。 令和2年度(令和3年度実施分)の新規事業の募集はなし。
事業名 | 梶原大通街路樹桝再生事業(団体提案) |
団体名 | 梶原山町内会 代表者 加藤 洋 |
市担当 | 公園課 |
期 間 | |
事業費 |
事業名 | SDG’sみらい塾3期(団体提案) |
団体名 | NPO法人 鎌倉ユネスコ協会 代表者 小川研一 |
市担当 | 企画計画課 |
期 間 | |
事業費 |
事業名 | 「鎌倉観光公式ガイド」のコンテンツ充実事業(団体提案) |
団体名 | NPO法人鎌倉シチズンネット 代表者 鍋島久夫 |
市担当 | 観光課 |
期 間 | |
事業費 |
◇平成31年度(令和元年度) 2件(団体提案1件・市提案1件)
事業名 | 小・中学生のための体験型社会科学習事業(団体提案) |
団体名 | 玉縄城址まちづくり会議 代表者 荒井章 |
市担当 | 教育委員会 教育センター |
期 間 | 令和元年(2019年)6月20日~令和2年(2020年)3月31日 |
事業費 | 33万円(市負担30万円 団体負担3万円) |
事業名 | 車いす観光バリアフリーマップ作成事業(市提案) |
団体名 | NPO法人湘南バリアフリーツァーセンター 代表者 榊原正博 |
市担当 | 観光課 |
期 間 | 令和元年(2019年)7月1日~令和2年3月31日 |
事業費 | 31万円(市負担30万円 団体負担1万円) |
◇平成30年度 2件(団体提案1件・市提案1件)
事業名 | 自治・町内会活動支援のためのハンドブック作成事業(市提案) |
団体名 | かまくらっぷ 代表者 中井美緒 |
市担当 | 市民活動部地域のつながり課 |
期 間 | 平成30年4月1日~平成31年3月31日 |
事業費 | 29万円(市負担29万円) |
事業名 | 発達支援・特別支援教育に関する情報紙の制作(団体提案) |
団体名 | いろんなカタチ鎌倉 代表者 小宅まどか |
市担当 | 発達支援室・障害福祉課・教育指導課 |
期 間 | 平成30年6月8日~継続 |
事業費 | 30万円(市負担30万円) |
◇平成29年度 4件(団体提案3件・市提案1件)
事業名 | 鎌倉最新観光情報ツイート事業(市提案) |
団体名 | NPO法人ガイド協会 代表者 関有恒 |
市担当 | 市民活動部観光課 |
期 間 | 平成29年6月29日~継続 |
事業費 | 40万円(市負担30万円 団体負担10万円) |
事業名 | 身近な図書館づくりプロジェクト(団体提案) |
団体名 | 図書館とともだち・鎌倉 代表者 和田安弘 |
市担当 | 鎌倉中央図書館 |
期 間 | 平成29年5月10日~平成30年3月31日 |
事業費 | 30万円(市負担30万円) |
事業名 | 2020年オリンピックに向けて世界に通じるコミュニケーション力啓発事業(団体提案) |
団体名 | ヒッポファミリークラブ大船鎌倉 代表者 安福ゆかり |
市担当 | 文化人権課 |
期 間 | 平成29年5月2日~平成30年3月31日 |
事業費 | 30万円(市負担30万円) |
事業名 | 働くまち鎌倉推進~キャリアのセカンドステップ~(団体提案) |
団体名 | 鎌倉主婦’sネットワーク 代表者 長尾直美 |
市担当 | 市民活動部商工課 |
期 間 | 平成29年5月12日~継続 |
事業費 | 31万円(市負担30万円 団体負担1万円) |
◇平成28年度 5件(団体提案1件・市提案4件)
事業名 | 戦国時代の鎌倉の歴史遺産デジタルアーカイブ事業(団体提案) |
団体名 | 玉縄城址まちづくり会議 代表者 荒井 章 |
市担当 | 文化財課、国宝館 |
期 間 | 平成28年5月16日~平成29年3月31日 |
事業費 | 38万円(市負担30万円 団体負担8万円) |
事業名 | 史跡共同管理事業(市提案) |
団体名 | NPO法人鎌倉みどりのレンジャー 代表者 山内政敏 |
市担当 | 文化財課 |
期 間 | 平成28年4月1日~継続 |
事業費 | 30万円(市負担30万円) |
事業名 | 観光案内図作成事業(市提案) |
団体名 | 鎌倉・文化の森 代表者 瀧下嘉弘 |
市担当 | 市民活動部観光商工課 |
期 間 | 平成28年6月1日~継続 |
事業費 | 16万円(市負担15万円 団体負担1万円) |
事業名 | 多言語メニュー翻訳支援事業(市提案) |
団体名 | NPO法人JIAOLIU鎌倉 代表者 新井純子 |
市担当 | 市民活動部観光商工課 |
期 間 | 平成28年4月1日~平成29年3月31日 |
事業費 | 37万円(市負担30万円 団体負担7万円) |
事業名 | コミュニティカフェを目指した鎌倉生涯学習センターロビーの活用検討(市提案) |
団体名 | 鎌倉市民活動センター運営会議 代表者平塚優 |
市担当 | 市民活動部観光商工課 |
期 間 | 平成28年4月1日~平成29年3月31日 |
事業費 | 12万円(市負担12万円) |
本年度協働提案事業のプレゼンテーションと審査が9月27日に行われました。 本年度は団体提案7件、行政提案への応募6件でしたがプレゼンに先立ち4者協議 (提案団体、担当課、地域のつながり推進課、協働事業推進部会による)の結果、 下記審査結果表のとおり6提案のプレゼンが行われました。
また4者協議の結果プレゼンに至らなかった提案についての経過説明がなされました。 プレゼンに引き続き行われた審査の結果、 審査基準に満たなかった1事業を除く5事業について合格となりました。 合格の事業については今後それぞれ担当課との協議を経て 28年度事業へと進むことになります。
部会員募集中
【氏名】 | 【出身団体等】 | ||
△ | 1 | 阿部栄子 | 鎌倉合唱連盟 |
3 | 黒瀬聖子 | 図書館とともだち | |
5 | 出川克己 | 腰越まちづくり懇話会 | |
◆ | 6 | 鍋島久夫 | 鎌倉シチズンネット |
7 | 西畑直樹 | 運営会議事務局長 | |
8 | 水谷紀明 | 運営会議元副理事長 |